太陽光と蓄電池だけでは守れない|エアコンを酷暑下でも動かす方法-避難所/福祉避難所

2025.10.09 福祉避難所 防災・BCP 避難所 管理人

太陽光と蓄電池だけでは守れない|エアコンを酷暑下でも動かす方法|避難所・福祉避難所|株式会社Re

太陽光と蓄電池だけでは守れない|エアコンを酷暑下でも動かす方法-避難所/福祉避難所

ここ数年の猛暑は「災害時の二次被害」を加速させます。冷房が止まれば熱中症の危険が跳ね上がり、集団避難では衛生環境も急速に悪化します。特に発災後72時間は救助・復旧が追いつかず、空調を計画的に動かし続ける設計が生死と健康被害の分水嶺になり得ます。

非常用発電機だけでは“埋まらないギャップ”

  • 瞬断の発生:商用→発電機への切替で数ms〜数秒の瞬断は不可避。PC/通信機器/医療DX機器には致命的。
  • 電源品質:負荷変動により周波数・電圧が揺れ、インバータ機器や空調の誤動作・停止リスク。
  • 連続運転性:燃料・整備・排ガス/騒音などの制約から72時間連続稼働は前提にできない。

結論:「空調の電力ピークを減らし、重要負荷は無瞬停で守る」——この二段構えが避難所の正攻法です。

解決戦略(全体像)

① 空調はEHP→GHPへ切替えて“電力依存”を下げる

GHP(ガスヒートポンプ)はコンプレッサをガスエンジンで駆動。電気のピーク使用を大幅に抑え、災害時にもLPガスの分散供給で継続性を確保しやすい特性があります。停電時も“自立運転対応”のGHPなら、空調+最低限の電力出力まで面倒を見られるモデルが存在します。

② 通信・医療DX・拠点運営は『パーソナルエナジー・ポータブル』で無瞬停+クリーン電源

発電機や配電の乱れは常時インバータ給電UPS×CVCFで平滑化。可搬型大容量UPS『パーソナルエナジー・ポータブル』なら可搬で現場に合わせた“守る範囲”を素早く増減でき、ネットワーク機器・EMR/レセ端末・PoEスイッチ・AP・監視カメラを無瞬停で保護します。

③ 回線は「光/携帯」+Starlinkで上位冗長

地上系回線が遮断されても、Starlinkを上から被せることで“その日のうちに通信復旧”が狙えます。避難所運営の情報連携・見守り・キャッシュレス・安否確認を維持しやすくなります。

④ 運用を回すための“ルール”を先に決める

  • ゾーニング:高齢者・要配慮者の居室は最優先で冷却。
  • 温度/換気の基準:WBGTも見ながら設定温度の「上限」を合意。
  • 起動順:突入電流対策で空調・換気・照明・ICTを段階起動。

モデル構成(避難所/福祉避難所)

空調系

  • GHP(自立・発電対応モデル):平時の省エネ、停電時は空調+一部電力(モデルにより可)。
  • LPガスバルク:敷地状況に応じて容量選定。外部供給ラインの災害対応契約もセットで。
  • 既存EHPゾーン:全館入替が難しい場合は、要配慮者ゾーンのみGHPへ先行置換。

電源・通信系

  • 可搬型大容量UPS×CVCF『パーソナルエナジー・ポータブル』:ルーター/PoEスイッチ/アクセスポイント/端末/受付系を無瞬停化。
  • 上位回線冗長:Starlink(外部)+光/携帯(既存)。デュアルWANルーターで自動フェイルオーバ。
  • 非常用発電機:ある場合はUPSの“上流”に自動切替盤(自動移行スイッチ)で連結し、燃料が続く限り長時間給電。UPSが瞬断を吸収。

設計の考え方(最重要ポイント)

  • 空調ピークの“電気”を減らす:空調をGHP化→電力契約/デマンドもスリム化。
  • 「守る範囲」を明確化:医療DX/通信/受付/照明/換気など“止めない回路”を分離。
  • 起動シーケンス:GHP・換気→照明→ICT→その他の順で段階投入。
  • 72時間設計:LPガス在庫・補給導線、UPSの目標バックアップ時間、発電機燃料の持ちをセットで設計。
費用対効果の芯:GHP化で平時の電力ピーク・基本料金を下げ、災害時はLPガス+『パーソナルエナジー・ポータブル』で運営継続。設備投資がそのまま“BCP”になります。

参考・出典(通常リンク)

よくある質問

Q1. 発電機だけではダメですか?

A. ダメではありませんが、自動切替盤(自動移行スイッチ)の切替時の瞬断や電圧・周波数の乱れでICTや医療DX機器が落ちる/誤動作するリスクがあります。発電機は『パーソナルエナジー・ポータブル』の上流に入れて、“無瞬停+電源品質の平滑化”をしてください。

Q2. GHPは停電時でも動きますか?

A. 自立・発電対応のGHPを選べば、空調と一部電力のバックアップが可能です(機種・台数による)。LPガスの分散供給特性と組み合わせるのが現実解です。

Q3. 『パーソナルエナジー・ポータブル』で空調まで賄えますか?

A. 大型空調の主電力までは対象外です。通信/ネットワーク/受付/EMR/監視など“止めない”重要負荷を確実に保護するために使います。空調はGHPや発電機で、電源品質は『パーソナルエナジー・ポータブル』で整える役割分担が最適です。

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