ランサムウェア対策と停電リスクを同時に解決 ── どちらも“事業停止リスク”

2025.10.27 BCP・セキュリティ 医療DX 製造・物流向け 管理人

ランサムウェア対策と停電対策を両立する無瞬停×長時間の電源設計|パーソナルエナジー・ポータブル+通信冗長

株式会社Re読了目安:約8分

ランサムウェア対策と停電リスクを同時に解決 ── どちらも“事業停止リスク”

サイバー × 電源 × 通信の三位一体で、
「止める・守る・再開」を経営の手に。

IPAの最新資料でも組織に対する最重要脅威の一つとして挙げられるランサム攻撃。 本稿ではサイバー対策に加え、無瞬停×長時間で「予定通りを守る」電源・通信設計まで一気通貫で解説します。

1) なぜ今もランサムウェアが“最重要脅威”なのか

国内でも依然として深刻です。IPA「情報セキュリティ10大脅威 2025」では、 組織向けの主要脅威としてランサム攻撃による被害が継続選出。 NISC年次報告(2025)JPCERT/CC四半期レポートでも、最新の侵害やキャンペーン分析が示されています。

ポイント:感染=停止。EC・受発注・診療予約・WMSが止まると、売上・信用・安全すべてに影響します。

2) 停電・瞬停はランサムと同列の「止まる」リスク

ランサムは“ITの停止”、停電・瞬停は“物理電源の断”ですが、どちらも現場が止まるという意味で同質の経営リスクです。 サイバーだけ対策しても、瞬停でサーバやPLCが落ちれば同じ損失。逆も然りです。

  • 医療:手術・検査中断、電子カルテ遅延
  • 製造:ライン停止・品質ロス・再立ち上げ時間
  • オフィス/EC:受発注停止・問い合わせ殺到・信用毀損

3) 経営が押さえる原則:ゼロトラスト/多層防御/3-2-1-1-0

● サイバー:人・端末・ネットワークの“多層”

  • 特権ID最小化・多要素認証(MFA)・脆弱性管理(パッチ/EoL撲滅)
  • EDR+メール対策+DNSフィルタ+動作制限(Allowlist)
  • フィッシング演習と即時通報ルール

● バックアップ:3-2-1-1-0を目標に

3つのコピー/2種類の媒体/1つはオフサイト/1つはオフラインまたは不変/復元テスト0エラー。 医療向けの指針(例:厚労省関連解説が紹介する3-2-1の考え方)も参照を。解説例

● 通信の冗長化:第二回線(例:Starlink等)× デュアルWAN

物理断線・災害時も「繋がる」を担保。復旧連絡・遠隔支援・eコマース継続に不可欠。

● 電源の連続性:無瞬停×長時間

瞬停対策(CVCFで常時インバータ給電)と運用時間の確保(“時間を積む”設計)を両立。

4) 現場の72時間シナリオ(医療/製造/オフィス)

医療(眼科・日帰り外科)

  • 優先負荷:電子カルテ・画像機器・無影灯・吸引等(クリティカルを分電)
  • 通信:院内NW+第二回線(Starlink等)で予約・連絡維持
  • バックアップ:手術枠前のスナップショット、オフライン媒体へ退避

製造・物流(WMS/PLC)

  • 優先負荷:WMSサーバ・制御盤・無線AP・監視端末
  • 突入対策:負荷分割+順次投入でインラッシュ抑制
  • 通信:本社DC/SaaSへの冗長経路確保

5) “無瞬停×長時間”を現実に:可搬型大容量UPS『パーソナルエナジー・ポータブル』+通信冗長

可搬型大容量UPS「パーソナルエナジー・ポータブル」は、 常時インバータ給電×CVCF(定電圧定周波数)で無瞬停を実現。
本体0.612kWh+増設1.02kWh×最大49で最大約50kWhまで拡張し、手術枠や操業時間に合わせて“時間を積む”設計が可能。 非リチウム(AGM)で熱的リスク低減、ホットスワップ保守で運用停止を最小化します。

  • 負荷側:サーバ/クライアント/ルータ等を優先盤へ集約 or 臨時配線で分電(現場に合わせて設計)
  • 通信:既存回線+第二回線(例:Starlink)のデュアルWANフェイルオーバー
  • 運用:見守りPCにメールで通知(オプション)で状態監視/計画交換
重要:サイバー(EDRなど)と電源(無瞬停)・通信(冗長)は三点セットで初めて「止めない」になります。

6) 費用対効果の考え方(回収年数・年間効果額・5年TCO)

指標は以下で提示します(当社標準)。

  • 年間効果額(円):停止回避で守られる売上/逸失利益/再立上げ人件費 等
  • 回収年数(年):初期+運用費 ÷ 年間効果額
  • 5年TCO(円):初期+5年運用

※割引表現は行いません。公表価格:PEP メーカー希望小売価格 230万円(税別)。個別設計により変動。

7) 導入ステップとチェックリスト

ステップ

  1. 現状把握:資産棚卸(サーバ/端末/制御/NW)と重要業務マッピング
  2. 脅威評価:ランサムTTP/電源・通信途絶の業務影響評価
  3. 基本方針:ゼロトラスト/3-2-1-1-0/無瞬停×長時間/第二回線
  4. 設計:合計kW×希望運転時間×係数(1.7)でUPS容量算定、負荷分割・順次投入
  5. 運用:演習(年2回)・復元テスト(月次)・計画交換・見守り通知

クイックチェック

  • 重要データはオフライン/不変バックアップが最低1系統ある
  • EDR・MFA・脆弱性管理は運用されている
  • 瞬停でサーバ/PLCが落ちない(CVCF)
  • 第二回線で自動フェイルオーバーできる
  • 復元テストは直近30日以内に実施済み

よくある質問

Q. 「据置UPS」でも対応できますか?

A. 現場条件により可能です。ただし可搬型×拡張は、院内・拠点間での横展開や災害時の機動力で優位です。

Q. どれくらいの時間を確保すべき?

A. 医療・製造のクリティカル工程を守る時間を起点に。多くの現場で72時間を一つの目安に設計します。

Q. 監視は可能?

A. はい。見守りPCにメールで通知(オプション)で状態把握や計画交換を支援します。

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