遠隔施工の「盲点」:通信を守れても、電源が落ちれば現場は止まる

2026.01.14 経営・BCP戦略 管理人

遠隔施工の「盲点」:通信を守れても、電源が落ちれば現場は止まる

© Re 2026 執筆:株式会社Re 髙橋|読了目安:約5分

「プツン」、という音と共にモニターが暗転し、数百キロ先の重機が沈黙する。

もし、あなたが「通信環境の二重化」までは完璧に対策しているのに、「コックピットの電源」には一抹の不安を感じているなら、この記事が解決策になります。

大規模現場の「アキレス腱」を塞ぐ

結論: 最先端の遠隔施工システムも、電源が落ちればただの箱になる。

人手不足解消と生産性向上の切り札として、メーカー各社が開発する「遠隔施工システム」の導入が、大規模土木や重要インフラ工事で進んでいます。本社やサテライトオフィスの快適なコックピットから、遠隔地の重機を操作する——これは間違いなく建設業の未来です。

しかし、このシステムには無視できない「物理的な脆弱性」が存在します。それは、「通信」と「電源」という2本の命綱のうち、片方でも切れれば機能しないという現実です。

昨今の国際情勢が示す通り、インフラにおいて「通信と電力」は寸断されやすいターゲットです。もしコックピット側の建物で停電が起きれば、たとえ現場が無事でも重機は緊急停止します。

「たった1回」の停止が招く、930万円の損害(モデルケース)

「停電したら、復旧してから動かせばいい」——戸建てや小規模現場なら、その理屈も通るかもしれません。
しかし、ICT建機を投入するような大規模現場において、その認識は致命的な経営リスクになり得ます。

以下は、年商15億円規模の建設会社(または特定JV)が、遠隔施工中に「1日(8時間)の停電・システムダウン」に見舞われた場合の損害シミュレーションです。

試算の前提条件

※本試算は、可搬型大容量UPS×CVCF「パーソナルエナジー・ポータブル」の製品ページに掲載されている『業務停止損害額シミュレーション』を使用しています。

【対策コスト(当社想定・標準構成)】
コックピット2拠点(2セット)で 税込約600万円。

※想定内訳:本体2セット+クローズドVPN搭載の遠隔監視ソフト+初期設定(構成例)。
※現地工事・回線契約・追加バッテリー増設等は、別途となる場合があります。

入力画面1:業種・規模設定

▲STEP1: 業種・売上規模設定

入力画面2:停止時間設定

▲STEP2: 停止時間設定

入力画面3:コスト内訳設定

▲STEP3: 損害詳細設定

遠隔施工|業務停止損害シミュレーション結果:損害額 約930万円

▲結果: 損害額 約930万円

損害額「約930万円」の具体的根拠(高負荷現場のモデルケース)

建設業界の皆さまに実施したヒアリングを基に、金額の内訳を算出しました。
※表は横にスクロールしてご覧になれます ➡

項目 金額目安 算出根拠・リスク詳細(高負荷現場想定)
① 稼働停止損害
(機会損失)
600万円 検収遅延(出来高の後ろ倒し)+固定費空費
現場停止により、その日進むはずだった出来高の検収が遅れ、請求・入金が後ろ倒しになります。また、稼働していなくても人件費・リース料・事務所経費等の固定費は発生し続けます。
② その他直接費用 約320万円
(※最大想定)
ここが最大のリスク要因です。
  • 生コン打設トラブル(50〜180万円):ポンプ停止時の配管ハツリ・産廃処理・再施工費用。
  • 建機リース空費(20〜40万円):ICT建機・大型クレーン等の待機コスト。
  • 工程挽回費用(50〜100万円):遅延回復のための夜間・休日作業割増・投光機経費等。
③ 復旧コスト 10万円 システム再起動、通信ハンドシェイク、現場安全確認の技術者工数。
合計損害額
(最大想定)
約930万円 1回の停電トラブルで発生しうる損失総額

本製品の想定構成(2セット)は税込約600万円。
つまり、「たった1回の停電回避でも、費用対効果が成立し得る」計算になります。
※上記はモデルケースです。現場規模や工種により損害額は変動しますが、リスクの大きさはご賢察の通りです。

失敗しないコックピット電源設計の要点

では、コックピットを守るためには、具体的に何をバックアップすれば良いのでしょうか?
重要なのは、PCだけでなく「通信の足回り」まで含めたトータル防護です。

【絶対に落としてはいけない負荷リスト】
遠隔操作用PC / サーバー
ルーター / ONU / L2スイッチ
操作コックピット(レバー・ペダル)
監視用マルチモニター

これら全てを合計すると、1拠点あたり (一例として)800W〜1500W の消費電力が常時発生します。一般的な小型UPS(数分〜10分程度)では、安全なシャットダウン手順すら完了できない恐れがあります。

コックピットを守る「止めない」手段の比較評価

※表は横にスクロールしてご覧になれます ➡

比較項目 A: 非常用発電機
(一般据置型)
B: 固定型UPS
(サーバールーム用)
C: 本製品
可搬型・長時間UPS
推奨
無瞬停 (通信断回避)
単体では不可
※瞬断で通信切断。UPS併用必須だが構成が複雑化。
○ 可能
◎ 可能
0ms切替で完全防護
導入速度・工事
△ 一般的に要工事
設置・消防法対応が必要
△ 一般的に要工事
分電盤工事が必須
◎ 工事不要
コンセントに挿すだけ
可搬性 (移動)
× 不可
× 困難
◎ 自在
キャスターで移動可能

当社が提案するのは、上記Cの解決策。すなわちパーソナルエナジー・ポータブルです。

  • 根拠データ: 公開されているメーカー資料にて、無瞬停(0ms)切替およびホットスワップ運用が案内されています。
    ※出典:慧通信技術工業 仕様書(PDF) / 参考:メーカー公式サイト
  • 自社実績: 導入後のバッテリーユニット不具合報告件数 0件 ※[2020年9月〜2025年10月 自社確認 対象:HPP/HBB]
  • 再現性: 一般的な100Vコンセントがあれば、コックピットの横に置くだけで即座に運用を開始できます。

「守り」だけではない、3つの経営メリット

結論: 電源確保は、公共工事受注を有利にする「攻め」の投資になります。

本製品の導入は、単なる損害回避に留まりません。経営戦略上の大きな武器となります。

  • ① 災害時の広域復旧支援
    自社の電源が生きていれば、遠く離れた被災地の重機を操作して復旧支援が可能になります。
  • ② 事業継続力強化計画の認定
    電源確保は計画認定の重要項目です。認定取得により、経営事項審査(経審)の加点に加え、金融機関(日本政策金融公庫や民間銀行)からの評価向上・優遇措置が期待できます。
  • ③ 公共工事の受注増
    総合評価方式の入札において、BCP対策企業として評価され、受注確度が高まります。

※詳細な技術仕様は メーカー仕様書(PDF) をご確認ください。 (参考: メーカー公式サイト

まずは、自社のリスクを「数字」で把握する

対処療法的なBCPではなく、経営判断としての電源投資を。

※「損害額シミュレーションを依頼する」を選択いただくと、折り返し作成に必要な項目をお送りします。
※無理な売り込みは一切いたしません。

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