トークライブ書き起こしvol.3 田中優③『自然エネルギーにも使い方があるんだ』

2018.05.16 ライブ書き起こし 管理人

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Point of Load

一方で、日本の中で自然エネルギーに期待している人が多いわけだけど、これはその自然エネルギーの稼働率で見ると、太陽光が圧倒的に大きいですね。

ところが実績、電気を作った側の数字で見ると太陽光はこんなに小さくなっちゃうんですよ。太陽光発電と言うのは、残念ながら1年間8760時間発電するよ、という前提で計算し直してみると、12%しか発電しません。

昼間しか発電しないし夜は発電しないし、雨の日も曇りの日もなかなか厳しいし、という風になってしまう。

もう一つ風車についてもだいたい40%いかないくらいになってしまう。だからそれらの発電所をたくさん作っているから良いよね?みたいに言われているけど、たくさん作ったとしても、そこから生まれる電気は恐ろしく小さい。作った設備としては小さいはずのバイオマスと小水力の方が全然大きくなるわけですね。

これは何でかと言うと、例えば水力発電というのは1年の中で80%発電します。だから水が流れている限りずっと発電するおかげで、1年の8割発電することができる。その結果大きくなるわけです。

じゃあこんな太陽光なんてダメなの?って話になりますが、太陽光は別な使い方をすべきものです。太陽光はとにかくスケールメリットがないので小さく発電しても大きくメガソーラーをやっても、発電効率は一緒なんですよ。だったら、デカく発電するのバカでしょ?小さく必要なところで発電する方が賢いじゃないですか。

これは粟田さんから習った用語ですが「ポイントオブロード」、消費するところで発電をすべきだ。とにかく消費するところ、負荷のあるところに発電所を持たせるべきだという考え方でやっていくには適しているところだと言えます。

そして自然エネルギーに対してFIT(固定価格買取制度)というのがありますね。これは従来かかっていた原発の税金。「電源開発促進税」。その倍かかっていたのが再生可能エネルギーの賦課金なんですが、これ、昨年の4月からこんなに増えました。従来0.7円弱だったのが1.58円さらに増えちゃったんですね。

ところがFITで発電した人は儲かりますよ、だけどその電気はほとんど使えていない。だったらそれは何だったのという構図になってしまっています。

だから正直言ってぼくは太陽光発電がわぁっと広がっているのを見ると、あぁこいつカネを儲けたいんだね、電気をちっとも生み出す気はないけどカネは儲けたいんだね、という風に見えてきます。だから強欲な奴の証が太陽光発電だという状況に現状なっているという風に言えると思います。

そうじゃなくて、別な使い方をしたら?ということで我が家はパーソネルエナジーを3年前に入れて、この古民家のところにつけて電気を自給してきたわけなんですけど、電気を自給したのでこれが中国電力のメーターだったわけですが、それがなくなっちゃいました。

「もう電力会社の電気なんて使いたくないよ」ということで使わなくなりました。こうなってみると思いますね、たかが電気のために命をかけるなんてアホだと思います。いまだに福島の人は十何万人も帰ることができない。何でたかが電気のためにそこまで命がけになっているの?と思いますね。

そんな暮らし方じゃない暮らし方ができるのに、たかが電気のために命をかけるってどうですか?ぼくはアホじゃないかと思うんですよ。粟田さんが作ってくれたこのパーソナルエナジーで自給できるけど、ちょっと高い。苦しいところはありましたけども、でもぼくにとっては、自分の命をかけずに済むんだったらそっちの方が良いと思いました。そう考える人が多くなってくれたらもっと面白い仕組みになるなぁと思っているんです。

そしてこれ東京電力の利益の仕組みです。電気は62%を大きなところが消費しています。ところがそこが電気料金を払ってくれたのは、9%だけ。ところが一般家庭や小さな事業所は38%が電気を消費しました。だけどそこから91%の利益が得られています。つまり我々はドル箱なんですよ。

そのドル箱が「どうせあいつら言うこと聞かせときゃいいんだから、どんどん高い値段を吹っかけちゃえばいいよね」というのが現在の構図だと言えると思います。

1年間停止してても、まったく減らない蓄電容量

そして我が家は古民家だったのですが、虫が出る、そして一つやっかいだったのは、家の中で狸に会う、考えられないですが、それでもさすがに家の中で狸に会うのが嫌だということで建て替えました。

今度は省エネで良い家を作ったわけですが、左端の部分ですがここにパーソナルエナジー室でして、パーソナルエナジーを鎮座ましますために設置しまして、そこに先日粟田さんが来てくれてもう一度設置し直したんですね。

1年間ずっと建築していたので、パーソナルエナジーはしまってあったんです。しまってあったものを出してきてスイッチオンしてみたら、バッテリーに95%残ったままだったんですよ。蔵にしまったときに95%で、そして出したきたら95%なんですね。

全然減っていないじゃないってことですごく驚いたんだけど、粟田さんは「想定内です」と言っていましたけど。IT系の人は想定内という言葉が好きですね。みんなそう言うなって感じがしますが。

送電ロスという致命的な弱点

そしてその電気の一大欠点はとにかく送電ロスだと思います。これは中部電力のHPからのデータですが、50万Vの送電線でロスするのを1とすると、6600V電信柱の一番上の3本ですね。あそこの時点で5970倍ロスします。

皆さんの家に届いてくるときはそれよりもさらに、100V200Vになるわけですから、十万倍ロスが大きくなる。とにかく送電ロスという問題がものすごく大きいのに、それを何でわざわざ遠くから運んで来なくちゃいけないの?それを北海道に巨大な風車を作ってここで電気を使うなんて、バカな真似をすべきじゃない。

自然エネルギーは良いものかもしれないけど、使い方があるんだ。その使い方はポイントオブロード、必要なところで作るというのを原則にしないと、バカげた設備がどんどんできることになります。

そして自然エネルギーを推進している人たちは、九州や北海道からの風車の電気を運んでくるために、スーパーグリッド、ものすごい超高圧送電線、今までにないような高圧のものをつけて運ぶべきだと言っている。そんなことをしたら、我々はがんじがらめの支配の下に置かれますよ。

そんなことでいいんですか?自然エネルギーって、我々を支配する道具だったんですか?だからこれはぼく、発想が間違っていると思います。

消費するところで生み出す

自然エネルギーの使い方というのは、とにかく一番消費するところに近いところで発電するためのものです。そして電力会社は各家庭に今回自由化で108Vで送ると100Vで電化製品を使えるようになるので、だいたい8%余分をみなさいよと言っています。

そしてさらにトランスのところでロス、これ20%と書いてあるけどさっき粟田さんに聞いたら5%くらいかなということで5%だとすると、どういう計算になるかというと、発電をしたとして、その電気が電気をプールする送電線網の中に入る時点までにロスをします。そしてそこから今度は戻ってくるときにまた送電線でロスします。

そうすると、100の電気を作ったのでオレは100の電気を売ったんだよと言うんだけど、ところが8%送電ロスをし、トランスで5%ロスをし、87.4%が電力プールに入った。電力プールから出てくるときにトランスでまた5%ロスし、8%ロスし家に届くとなると、何と76.4%しか電気にならないわけです。

ということは足らない分をどこから持ってこなくちゃいけないですね。その部分はバックアップ電源という形で卸電力取引所と契約をして入れてくるわけですが、その卸電力取引所がどういう風にするかというと、ミソもくそも一緒なんですよ。

自然エネルギーだろうが原子力だろうが一向に差支えない。電気になっちゃった以上はただの電気だ、という考え方のところから23.6%入ってくることになります。

そうするとその結果どうなるかと言うと、原子力をやめていくんだと思って自然エネルギーにしていった人たちのところに届いてくる電気は、原子力がきっちり含まれるという形になってしまうわけです。

こんな形になっていってしまうのに、それを推し進めていく必要があるの?と思うわけです。それよりも逆に家の中を省エネ製品にし、太陽光発電で電気を生み出してその余った分をこのパーソナルエナジーにプールし、そして更に晴れた日は発電量が余るので、その余っちゃった晴れた日の発電については、それをどんどん電気自動車の中にプールしていって、電気自動車がフル充電しちゃったら、嫌でもドライブに出かけるというような暮らしをするのが良いと思うんですね。

これがぼくは近未来の形なんじゃないかと思います。だけどここに載っているのはアイミーヴ、こういうようなリーフとか電気自動車が載っていますが、ところが面白いのがあるんですよ。

EVホンダという新潟の会社で、ここは何か本田技研のように聞こえるんだけど、実は社長が本田さんというだけで普通の小さな会社なんですが、ここに車と150万円を持っていくと、エンジンとガソリンタンクを取っ払ってそこに電動モーターとバッテリーを入れてくれるんです。

その150万円で電動の自動車をちゃんと車検も通した形で戻してくれます。そういうことができるようになると、部品点数がえらく違うんですよ。トヨタが車を作るとなると、5万点くらいの部品でエンジンを作ります。

それに対してエンジン部分の部品点数、電気自動車だと100点です。たった100です。だからこれはゴーカートみたいなもので、地域の自動車整備工場がこれを作れるようになります。電気自動車を地域の自動車整備工場で作るようになれば良いので、大きな会社にわざわざ作ってもらわなくていい。

これは電気自動車に最も向いている車ですね、ルパン三世が乗っているやつです。これ軽いので非常に向いているんですが、そしてそのEVホンダさん、この方です、何と新潟県内の人がやる場合には、改造電気自動車の一部費用を30万円を上限に補助してもらえるんですね。そしてなおかつ税金もえらく安くなります。

こういうふうなことがやられるようになったら、何もわざわざ人に頼んで一生懸命金を稼いで新車を買わなくても、地域の中でただ同然で売っている中古車を仕入れてそれを電気自動車にしちゃえばいいんですね。

そして電気自動車の現状の欠点は、普通の電気を使った場合には発電の時点で6割を熱にして捨てていますから。だから発電の時点で40%しか電気になっていないので効率が下がるんですよ。

ところが家の中に太陽光発電をつけていて、そこからいきなりバッテリーにプールして走らせていくとですね、現状の車は12%しか走行にはエネルギーが回りませんが最終的な効率は、82%~91%というすっごいエネルギー効率の良い車になっていくことが可能です。

だから世界中電気自動車に動いていて、アメリカもそういう方向にしたし、アメリカは中国と、そしてインドとも一緒に話し合ってやっぱり電気自動車を何とかしようよねというような状況になっていっているというのが現状かなと思います。

オフグリッドして見えてきたこと

そしてその結果我が家はどうなったかと言うと、何せ電気の自給が大きいですね。電気を自給したおかげで一般の世帯と比べて現状、64%マイナス、二酸化炭素の排出量が思い切り減ったんです。それ以外に井戸を使って水道をやめちゃった。もう一つペレットストーブを使って暖房に灯油を使うのをやめちゃった。そして今回太陽温水器も新たに入れたので、しかも断熱の良い家にしたので、恐らく80%以上減らすということができます。

これをみんながやっていったとしたらどうなるか?地球温暖化の話を国家に任せているといつまで経ってもらちがあかないし解決はできないものだとみんな思わさられちゃっていますね。簡単にできるんですよこれで解決できます。

だってこの時点ですでに地球温暖化を防止できるのは、マイナス60%ですから。そこまでできていますね。それがもっとできるようになる。

そしてぼくはこういう形で進めていくことで、石油を奪い合うための戦争とかそういうのをなくせる社会にしたいんです。

ISが問題になったけど、ISの資金源は年間20億ドルの石油の収入。イラクの北部から奪ってきた石油を密輸して儲けていました。その密輸のあたったのがトルコとイスラエルなわけですが、そんな戦争をしてまで石油を持ってくることはないだろう。

ところが今までは石油が石油コンビナートを経てありとあらゆる原料になり、人々はその下で働かされるという社会を作ってきたわけですが、これを地域の中でエネルギーを持つようになると、今度は逆転してすぐに電気は余りますから、その余っちゃった電気がもったいないから、何とか電気でトラクターを走らせられないかとか考えることになるんですよ。

そうやって自ら好き好んで働く社会になって、従来と全く同じ生産物が作れるという
社会にすることが可能だと思います。そうすると、今まで上から下だった社会が、下から上に出来上がる社会に変えることが可能になる。

それを実現していくためにはぼくは今回の電気の自由化に少し期待をしていたんですが、残念ながら期待には沿わない形にしか現状なっていないし、未来を考えるともっとダメな方向にいきそうです。それを考えると、だったらこの時点でオフグリッドに移っていくという人たちがもっと増えてくることが大事かなと思います。

皆さんはお金が大事だと思っているけど、本来は命の次に大事なわけですよね。ところがその命をなくさせるような構図に今どんどん進んでいる。それでもまだ電気やエネルギーの方が大事なんですか?それ逆でしょ?命の方が大事なんだったら、命を危うくするようなものには投資せずに、それをちゃんと作れるものを買おうよ。

それで粟田さんと話をしていると粟田さん言うんですよね。「これまで従来は消費財を買ってきた。消費材を買うんじゃなくて、生産材を買うという風に考え方を改めた方が良い。とにかくパーソナルエナジーはその生産をできる材として作ってある」と言うんですね。

「消費」から「生産」へ

で、地方に引っ越してぼく住んだら、面白いことに気づきました。地方での社交場って、DIY、ホームセンターなんですね。ホームセンターって面白いことにトマトって売っていないんですが、トマトの苗だったら売っているんですよ。つまり生産材ばかり売っているのが地方なんですね。消費材の方はあんまり置いていない。

その生産材を中心に自分が買うんだったら生産材、という風な形にしていったら社会は変えていけるんじゃないかなと思っています。

話が長くなっちゃいましたが、とにかくオフグリッドこそが未来を作る本命なんじゃないかと現状思っています。それを何とか実現していきたい。と思っています。ということでお話を終わりにしたいと思います。


どうもご清聴ありがとうございました。

 

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