物流は“無瞬停×72時間無停止”で守る。WMS/ハンディ/無線/AP/PLCを止めない設計図

2025.10.28 物流 停電対策・BCP 管理人

物流は“無瞬停×72時間”で守る|WMS/ハンディ/無線/AP/PLCを止めない設計図|PEP

株式会社Re ・ 読了目安:約9分

物流は“無瞬停×72時間無停止”で守る。WMS/ハンディ/無線/AP/PLCを止めない設計図

ランサムウェアだけじゃない。本当に怖いのは「瞬停・停電・通信断」。WMSが落ち、ハンディが沈黙した瞬間、入出荷は止まる。だから可搬型大容量UPS×CVCF=パーソナルエナジー・ポータブル(PEP)で“無瞬停×72時間無停止”。攻めのBCPで、予定通りの物流を守る。

可搬型長時間連続電池容量カスタム非リチウム(AGM)外部電源取り込み陸海空輸送認証

なぜ物流は“瞬停”で詰むのか

物流現場は「情報が動くから物が動く」。数ミリ秒の瞬断でも、WMS/サーバ/スイッチ/無線AP/UTM/ルーター/ハンディ充電/ラベルプリンタ/PLCのどれかが落ちれば業務は停止。復旧は「電源再投入→認証→WMS再接続→再開」で数十分〜。瞬停1回=半日遅延は珍しくありません。

PEPで守る範囲(できる/できない)

できる(“無瞬停×72時間無停止”の対象)

  • WMS/エッジサーバ、仮想基盤(小規模)
  • L2/L3スイッチ、無線LANコントローラ、AP、ルーター/UTM
  • ハンディターミナル充電器、ラベルプリンタ(発行量は抑制)
  • PLC・セーフティリレー等の制御系(駆動は含めない)
  • バックアップ回線(Starlink等)で通信を止めない

できない(または別手段推奨)

  • コンベヤ/ソーター/AGV等モーターの駆動(発電機・系統復帰で対応)
  • 冷凍機・空調など大型負荷(別系統/発電計画と組み合わせ)

初動72時間レシピ(モデル構成)

「情報系だけは止めない」ための現実解。非常時は緊急モードで不要AP/プリンタを間引き、消費電力を絞る。

機器想定消費電力(例)備考
WMS/エッジサーバ×1500W1U小型/冗長電源片系運用
PoEスイッチ×160WAP/ハンディ最小限に給電
無線AP×10120W12W×10(緊急時は半分に間引き)
ルーター/UTM30W固定
バックアップ回線(Starlink)100W平均(状況で変動)
ハンディ充電器×10100W10W×10(輪番充電)
ラベルプリンタ×180W発行集中時のピーク配慮
PLC/セーフティ等(制御)150W駆動は対象外
合計約1.1kW緊急モードで0.6〜0.9kWへ抑制
推奨例:PEP 48kWh構成+外部電源取り込み(系統/発電機/太陽光)。0.6kW運用で72h=43.2kWh、余力あり。

容量設計:必要kWhの出し方

必要kWh =(平均負荷kW)×(目標時間h)×(設計係数1.15〜1.3)
例)0.6kW × 72h × 1.2 ≒ 51.8kWh → 48〜64kWh帯で設計。
※実負荷・温度・充放電レートで調整。PEPは電池容量カスタム対応。

運用設計:切替・見守り・燃料計画

  • 切替:常時インバーター(CVCF)で“無瞬停”。ATSは不要。
  • 通信二重化WAN(固定回線+Starlink)。固定死でもStarlinkでWMS継続。
  • 見守り見守りPCにメールで通知(電池残量/温度/異常)。
  • 補給:発電機併用なら燃料72h分+24h予備。排気/換気/防音は別計画。
  • 訓練:四半期ごとに緊急モード手順(AP間引き/輪番充電/印字バッチ化)を実動訓練。

体験談:現場からの3指針

  • 指針1:「停電」よりも瞬停×復旧の繰り返しが最悪。システムが不安定化し、MTTRが跳ね上がる。
  • 指針2:APの“間引き表”が命綱。ゾーン別に残すAPを決めておけば、数分で消費を30〜40%削減できる。
  • 指針3:Starlinkは“見通し”がすべて。屋内設置で視界が欠けると帯域が揺れ、WMSが途切れる。

失敗談:現場でやらかしたことと改善策

失敗1:PoE予備ポート不足でAPが復帰できない

非常時のAP間引き後、復旧時にPoEが取り合いになり一部APが上がらず。
改善:PoEは本番+20%予備、非常用PoEインジェクタを1台常備。

失敗2:Starlinkを屋内仮置き→衛星切替でセッション途切れ

視界遮蔽で瞬断多発。
改善:屋外マスト固定+視界テストを導入、LAN側はセッション維持設定をチューニング。

失敗3:プリンタ常時稼働で電池を食い潰す

荷量ピーク時に印字連打で消費が跳ね、残量読み違い。
改善:印字を時限バッチ化、消費モニタの閾値にメール通知(見守りPC)。

非推奨:やってはいけない設計

  • 動力系(コンベヤ/ソーター等)の抱き合わせ給電:情報系と同一UPSに載せない。駆動は発電機や系統復帰で。
  • タコ足延長・100V雑配線:PEP専用コンセントの色分けと系統分離を徹底。
  • 通信単系統:固定回線のみは不可。固定+Starlinkの二重化を基本。
  • AP配置の属人化:図面・ゾーン表なしはNG。“間引き表”とMAC台帳を常備。
  • 排熱軽視:UPS周辺の吸気/排気を無計画にしない。吸気温度管理と清掃ルーチン必須。

経営チェックリスト×現場手順

経営チェック

  • 瞬停1回あたりの遅延コスト(労務・滞留・再配)を試算し回収年数で比較
  • 初期費+5年TCO+想定停止回数(年)で費用対効果を評価
  • 通信二重化(固定+Starlink)の年間費を「止めない価値」で判断

現場手順(配線と系統)

  • 情報系はPEP専用コンセント色分けで誤接続を排除
  • APはゾーン設計。緊急時はゾーン間引き表で即時削減
  • ハンディ充電は輪番表運用。プリンタは時限バッチ

よくある質問(FAQ)

コンベヤやソータの“駆動”もUPSで動かせますか?

PEPで守るのは情報・制御系。モーター駆動は消費が大きく、発電機や系統復帰との組み合わせが現実的です。

72時間、本当に通信を維持できますか?

固定回線停止時もStarlink等のバックアップ回線をPEPで無瞬停給電。無線APは非常時に間引き運用で消費抑制。

遠隔監視は可能ですか?

はい。見守りPCにメールで通知(電池残量/温度/異常)で運用可能(オプション)。

物流を“予定通り”に戻す—無瞬停×72時間の現実解を、あなたの倉庫で。

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クレジット 本記事は 株式会社Re の現場導入・検証に基づく知見を再構成したものです。引用の際は 「出典:株式会社Re(PEP/物流“無瞬停×72時間無停止”)」とリンク表記をお願いします。無断転載はご遠慮ください。
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